スピード違反の取り締まりのすべて!罰金や点数などを知っておこう

普通の人が最も多く引っかかりやすい違反として、スピード違反がありますね。道が空いていたりすると、うっかりとスピードを出しすぎてしまうかもしれません。気持ちよく走っているときに、赤いフラッシュが光ったりするわけです。

なので、そういったことの無いように、スピード違反の取り締まり方法を知っておくようにしましょう。また、赤切符を切られてしまっても、その後の対応次第では罰金が軽くなったりすることがあります。

ですから、ちゃんと知識を付けておくことをおススメします。

何キロ以上出すと捕まってしまうのか?

教習所で習うことですが、道路では「法廷最高速度」が決められています。特に標識がなければ、一般道で60km/h、高速道路で100km/hが最高速度です。

また、住宅地や通学路などでは、「指定最高速度」が定められていることが多いです。これは、都道府県の公安委員会が設定した速度で、標識や道路標示などで記載されています。

なので、これらの速度を守って運転をしましょう。

といっても、1kmでもオーバーするだけで、取り締まりを受けるわけではありません。大幅に速度超過した自動車が、取り締まりの対象となるようです。

以下の表は、警視庁が発表した平成24年のスピード違反の速度別の取り締まり件数です。

超過速度 取締り件数
50㎞以上 24,236件
30km~50㎞未満 284,051件
25km~30㎞未満 395,015件
20km~25㎞未満 802,358件
15km~20㎞未満 715,420件
15㎞未満 40件

15km未満が40件なのに対し、15km以上から急激に取り締まり件数が伸びていますよね。つまり、一般道路では75km/h以上、高速道路では115km以上からが危険ゾーンだといえます。

スピード違反の違反点数、反則金・罰則について

スピード違反においては、速度別に違反点数や反則金が異なっています。言うまでもなく、スピードが速くなるほど、罰則は重くなるわけです。

以下は、一覧表となります。

【一般道路】

超過速度 違反点数 反則金・罰金
50km以上 12点 6ヵ月以下の懲役、又は10万円以下の罰金
30km~50km未満 6点 6ヵ月以下の懲役、又は10万円以下の罰金
25km~30km未満 3点 18,000円
20km~25km未満 2点 15,000円
15km~20km未満 1点 12,000円
15km未満 1点 9,000円

【高速道路】

超過速度 違反点数 反則金・罰金
50km以上 12点 6ヵ月以下の懲役、又は10万円以下の罰金
40km~50km未満 6点 6ヵ月以下の懲役、又は10万円以下の罰金
35km~40km未満 3点 35,000円
30km~35km未満 3点 25,000円
25km~30km未満 3点 18,000円
20km~25km未満 2点 15,000円
15km~20km未満 1点 12,000円
15km未満 1点 9,000円

覚えておくべきポイントとしては、「一般道路で30km以上」「高速道路で40km以上」ということですね。

この速度で取り締まりを受けると、6点の加点となり一発で30日の免停となってしまいます。さらに、刑事処分を受けるので、前科までついてしまうわけです。

これ未満の速度であれば、違反点数と反則金だけで済みますから、かなり大きな違いがありますよね。

ですから、スピードの出しすぎには、くれぐれも注意してください。

スピード違反の取り締まり方法

スピード違反を取り締まる方法は、3つしかありません。ネズミ捕り、追尾、オービスの3つですね。これらの違いを知っておけば、捕まらないように対処することができたりします。

ネズミ捕り(有人式一般速度取り締まり)

路上に簡易式の速度判定器を設置して、違反車を待ち伏せする方法です。測定器がスピード違反を検知すると、200mほど先に待機している警察官に伝わり、該当の車を止めるという仕組みになっています。

スピード違反の中で、最も取締件数が多いのがネズミ捕りによるものです。不定期に行われており、事前に察知するのが難しいためですね。なので、初めて通る道であれば、ネズミ捕りを見抜くのはほぼ不可能でしょう。

たまに、対向車がパッシングで教えてくれることがあるので、その際にはスピードを落とすようにしてください。

測定器には、以下の2種類があります。

光電式

道路の両サイドに、2組のセンサーを設置する方法。道路を横断する2本の光の線ができるようにし、その間の通過時間から時速を算出する。

レーダー式

車に向かって電波を発射して、反射した電波の波長から速度を算出する方法。市販のレーダー探知機で、察知できる場合がある。

どちらの方法でも正確に時速を測定できるので、捕まった時に言い逃れをするのは難しいでしょう。見通しの良い直線道路で行われる手法なので、あまり飛ばしすぎないように注意しなくてはいけません。

追尾(高速機動隊取り締まり)

これは、覆面パトカーや白バイでの取締り方法です。速度超過車両を発見したら、その後ろを追尾して速度を計測します。ドライバーの死角から追尾してくるので、なかなか気づくことが出来ません。ただ、出現する場所がたいていの場合決まっています。

主に高速道路が中心ですが、オービスが設置されていない区間や80km/h制限の場所で行われることが多いです。常に周りの車両に目を配って、覆面や白バイがいないかどうかを警戒しておくと良いでしょう。

オービス(自動速度違反取締装置)

路肩や道路の上部に取り付けられたカメラのような機械があります。これが、オービスと言われる装置ですね。

大幅な速度違反(一般道で30km/h、高速道路で40km/h)を検知して、自動でナンバープレートと運転者の顔を撮影します。赤い光が出ますので、すぐに分かると思います。

オービスが反応すると赤切符となり、1発で免停となってしまいます。なので、しっかりと警戒をしてください。

オービスには、2つのタイプがあります。

ループコイル式
路面下に埋め込まれた磁気センサーにより、速度違反を検知すると自動的に撮影するシステム。
レーダー式
スピード違反を検知すると、電光掲示板で「スピード落とせ」と警告する。それでもスピードを緩めない場合には、その先のレーダーで検知して撮影を行う。

基本的に、オービスが設置してある道路には、「自動速度取締機設置路線」などと書かれた看板があります。なので、これをチェックしておけば、オービスに引っかかることはないでしょう。

ただし、ワンボックスカーに測定器を搭載した、「移動式オービス」と呼ばれるものもあります。これは道端に駐車して測定していますから、看板などは設置していません。ですから、十分に気を付けるようにしてください。

スピード違反についての疑問

オービスに撮られてから呼び出しまでの期間は?

速度超過でオービスに撮影されると、ナンバープレートから車の所有者が割り出されます。そして、所有者の自宅に「出頭通知」が郵送されるわけですね。

この出頭通知は、1~2週間程度で届くのが一般的です。遅くても1か月くらいには、届いているでしょう。

ただ、オービスのフィルムが入っていなかったり、正しく撮影されていない場合には、通知が送られてこないことがあります。そうなると警察も立件できませんから、スルーしてくれるかもしれません。

警察へ出頭すると、撮影された写真を見せられて、運転者が自分であることや出していたスピードなどを確認します。内容に不服が無ければ、赤キップを切られて略式裁判により罰金を支払うという流れとなりますね。

警察からの呼び出しを無視し続けるとどうなる?

警察の出頭通知を無視しても、何度も通知が送られてきます。それでも無視し続けていると、電話が掛かってくることもあるようです。悪質だと判断されると、警察が逮捕状を持って自宅にやってくることもあります。

オービスで写真を撮られているので、違反者が本人かどうかはすぐに分かるわけです。必要な証拠はすぐに揃いますから、警察が本気になればいつでも裁判所に逮捕状を請求することができます。

しかし、呼び出しを無視し続けて、時効の3年まで経過する人もいるようです。オービスは毎日稼働していますし、スピード違反者はどんどん増えていきます。だから、そちらの対応に追われて、出頭しない人間の捜査に手が回らないこともあり得ます。

ただ、それで安心しきっていると、逮捕されるかもしれません。社会的なリスクを考えたら、すぐに出頭したほうが賢いと言えるでしょう。

他人が運転しているときにオービスに撮られたら?

友達と数人でドライブへ行くと、途中で運転を代わってもらうことがあります。その時にオービスに撮られたら、自分が罰せられてしまうのでしょうか?

安心してください。スピード違反は、運転者に対する罰則となります。なので、車の所有者や同乗者が罰せられることはありません。

ただ、出頭通知は車の所有者に送られてきます。その通知書には、「運転者の方が出頭してください」と書かれているはずです。なので、運転していた友達に出頭させて、事実関係を確認するようにしましょう。

写真が撮られているわけですから、自分の潔白はすぐに晴らせるはずです。

旅行先でオービスに撮られたら?

車で遠方まで旅行へ行って、その時にオービスに撮られてしまうことがあるでしょう。基本的に、オービスによる出頭通知は、違反をした地域の警察署への呼び出しとなっています。だから、自宅から遠い場所であれば、出頭できないことがありますよね。

そういった時には、電話で事情を説明すると、最寄りの警察署で対応してくれることが多いです。そこで事実関係を確認して罪を認めれば、略式裁判によって罰金の支払い命令が行われます。

しかし、取締りの内容に不服がある場合には、少し面倒なことになってしまいます。否認調書の作成などは、違反地の警察署で行わないといけません。そのため、管轄の警察署まで、足を運ぶ必要があるわけです。

その後も裁判で争うことになるので、かなりの時間と手間がかかることは覚悟しておきましょう。

以上、スピード違反の取り締まりに関して解説をしました。スピード違反は、年間で200万件以上も検挙されています。自分も他人事ではありませんから、最低限の知識だけは持っておいてください。

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