中古車を購入するときに、走行距離は気になるポイントですよね。
車についての知識がない人でも、走行距離は絶対に気にすると思います。
ただ、走行距離を見るだけでは、その中古車の良し悪しが分かりません。
- どれくらいの距離の中古車を購入すれば良いのか?
- 10万kmを超えていても大丈夫なのか?
- 年式の割に走行距離が少なすぎても良いのか?
- 走行距離以外にも見るべきポイントがあるのか?
- 中古車はメーター戻しされてるんじゃないの?
など、色々な疑問が出てくるでしょう。
単純に距離が短ければ良いというわけではなく、年式などと比較して妥当なのかを判断する必要がありますね。
ここでは、中古車の走行距離を判断するためのポイントを紹介していきます。
目次
自動車は何万kmまで走ることができるのか?
そもそも、どれくらい走ると車の寿命になるのでしょう。
一般的には、「10万km寿命説」というものがあり、10万kmが限界だと言われることが多いですよね。
ただ、これはあくまでも目安であって、10万kmを超えたとしても問題なく走ることができます。
ちゃんとメンテナンスをすれば、30万km以上は大丈夫なはずです。
日本車の性能は世界的に評価されており、ロシアやミャンマーあたりでは50万kmを超えて走っている日本車も少なくありません。
もちろん、年式や走行距離が増えるごとに部品が劣化しますから、消耗品の交換が必要になってくるでしょう。
適切にメンテナンスをしていれば、走行距離は関係ないと言えます。
中古車を選ぶ時には、走行距離で決めるのではなく、総合的な視点から判断することが大切となりますね。
中古車の走行距離と価格差について
中古車市場では走行距離が少ないほど高額で取引される
カーセンサーやGooなどを見ると分かりますが、走行距離が少ない車両ほど価格が高くなる傾向があります。
これは、走行距離が少ないほど人気が高いからです。
欲しがる人が多いから、それだけ価格が高くなるということですね。
「走行距離が少ない=高品質」という意味ではありません。
中古車価格は需要の大きさで決まるため、品質と価格は比例していないことを覚えておいてください。
走行距離が少なくても部品が劣化して状態が悪い車両がありますし、走行距離が多くてもメンテナンス次第では良好な状態をキープしていたりするわけです。
だから、走行距離だけですべてを判断するのは止めましょう。
高額な中古車が高品質とは限らない
先述の通り、中古車の価格は人気がある車両ほど高くなります。
高年式で低走行の車ほど、中古価格は高額になる傾向にあるということですね。
実際の中古価格を見てみましょう。
走行距離 | 中古車価格 |
---|---|
2.7万km | 228万円 |
3.5万km | 190万円 |
5.4万km | 170万円 |
同じ年式・グレードで比較すると、走行距離が少ないほど高額となっています。
品質を求めて高い中古車を購入しても、あまりメンテナンスをしていない車両だと、すぐに故障してしまうかもしれません。
しっかりした業者なら保証がありますが、そうでないなら自腹で修理する必要があるわけです。
中古価格は人気だけで決まる要素が多いですから、高いからといって安心はしないでください。
定期的にメンテナンスをしている車両でないと、何かしらの問題が出てくる可能性が高いですね。
適切な走行距離の目安は1年1万km
中古車の走行距離は、多すぎても少なすぎてもいけません。
適切な走行距離の中古車を選ばないと、部品の交換時期が早く来てしまったり、余計な修理費用が掛かる可能性があります。
目安としては、「1年1万km」で考えるようにしましょう。
誤差も考慮すると、「1年8,000~12,000km」といったところですね。
たとえば、5年落ちの中古車だと「40,000~60,000km」、7年落ちの中古車であれば「56,000~84,000km」くらいが妥当だと言えます。
この基準から大きく外れている車両は、部品が劣化しているかもしれません。
過走行の車両だと部品の消耗が進んでいるでしょうし、低走行の車は乗らずに放置されている期間があるため部品の錆や腐食などがあったりします。
どちらにしろ、短期間で部品の交換が必要になる可能性が高く、購入後に余計な費用が掛かってしまうわけです。
ですから、整備記録を確認して、前回の部品の交換時期をチェックしましょう。
エンジンオイルやフィルターなどは、定期的に交換してあることが望ましいですね。
最近ではメーター戻しは行われない
中古車を購入するときに気になるのが、メーター戻しについてだと思います。
以前では走行距離を巻き戻して高く販売するという不正行為が、全国の中古車販売店で行われていました。
実際には10万km以上も走っているのに、4万kmくらいに戻して販売するわけですね。
これにより、二束三文しかない中古車であっても、高く売りつけることができます。
これはプロであっても見抜くのが難しいため、社会問題となっていました。
しかし、最近ではメーター戻しは、ほとんど行われなくなっています。
国土交通省が2017年に法改正を行って、車検証に走行距離の最大値を記載することになったからですね。
仮にメーターが壊れて交換したとしても、過去の走行距離の最大値が車検証に記載されるため、メーター戻しが一発で分かるようになりました。
なので、不正を行う販売店が激減し、現在ではほとんど見ない手法です。
中古車を購入するときには、車検証の走行距離と見比べるようにしてください。
それだけで、不正車両を購入する心配は無くなります。
中古車の走行距離は目的別に選ぶのが良い
どれくらいの走行距離の中古車を選ぶのかは、車を使用するときの目的によって異なります。
通学のために4年間乗るだけの場合と、通勤で長く使いたい場合とでは、選ぶ基準が違ってくるわけですね。
走行距離が中古車の価格を決める割合は大きいので、使用頻度に合った選び方をすることで安く購入することができますよ。
数年おきに乗り換えたいなら3万~5万km
車検が来るたびに新しい車に乗り換えようとしているなら、3万~5万km以下の中古車を選ぶと良いでしょう。
年式としては、3~5年落ちということですね。
これくらいの車両ならリセールバリューも期待できるので、数年後に乗り換える時も高く売却することができます。
次に中古車を購入するときの資金にできるため、買い替えが楽になるはずです。
乗り換えを前提にしているなら、人気が高い車種を選ぶべきですね。
最近だとSUVが世界的に流行しているため、買取相場が高水準となっていて高く売りやすくなっています。
ハリアーやC-HR、エクストレイルやジューク、CR-Vやヴェゼルといった車種は、かなり高値で売ることができますよ。
5年以上は乗り続けたいなら5万~7万km
買い替えは考えておらず、できるだけ長く乗りたいなら5万~7万kmくらいが良いでしょう。
しっかりとメンテナンスをしていけば、5年以上は余裕で乗ることができるはずです。
リセールバリューは期待できないですから、乗りつぶすくらいの感覚で購入してください。
注意点としては、10万kmくらいで交換が必要な部品が多くあることです。
タイミングベルトやプラグコード、サーモスタットやラジエターホースなどですね。
これらをすべて交換すると7~10万円くらいかかりますが、その後も乗り続けられるので買い替える必要はありません。
その後は、エンジンオイルやフィルターの交換だけで良いですから、10年くらいは安心して乗ることができると思います。
数年の短期間だけ乗るなら10万km以上
大学へ通うのに4年だけ乗りたい、仕事の都合で2~3年ほど車が必要になったなど、短期間の使用を前提に中古車が必要な場合があります。
それだけのために高額な買い物をするのは勿体ないので、格安の中古車で十分だといえるでしょう。
中古車は10万kmを超えると一気に価格が安くなりますから、そういった車両を狙うのが良いと思います。
たとえば、ホンダ・フィットの価格を見てみましょう。
走行距離 | 中古車価格 |
---|---|
8.3万km | 43.9万円 |
10.3万km | 29.8万円 |
走行距離が増えるだけで、30%も安くなっていますね。
短期間しか乗らないのならば、こういった車両で十分です。
10万kmを超えていると、12万kmでも13万kmでも価格はほとんど変わりません。
ですから、内外装のコンディションを見つつ、キレイなものを選ぶと良いでしょう。
ただし、しっかりとメンテナンスされているかは、必ず確認してください。
先述したように、10万kmを超えると交換が必要な部品が出てきます。
タイミングベルトやプラグコード、サーモスタットやラジエターホースなど、記録簿に交換歴が記載されているかを確認しましょう。
これらが交換されていなければ、購入後に不具合が出る可能性が高いです。
ちゃんと信頼できるお店で購入すると、10万km以上の車でも怖くありません。
良質な中古車を見つけるための方法
走行距離が妥当で外観がキレイな中古車を見つけたとしても、その車両の状態が良好とは限りません。
何度も言うように、適切にメンテナンスをしないと不具合を起こす可能性が高いからですね。
なので、消耗品の交換歴や整備状況などを確認して、どれくらいのメンテナンスが行われているかを調べる必要があります。
付属の記録簿などがあれば、そこから状況を把握することができますね。
ただ、全ての中古車に記録簿が備わっているわけではありません。
前のオーナーが紛失してしまったり、市場に流通する過程で失われてしまうことが多いからです。
そのため、素人が車の状態を正しく把握するのは難しくなっています。
中古車は一台一台の状態が異なるので、専門的な知識を持っている人でないと正しく判断することはできません。
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もちろん、車両の状態を隅々までチェックしてくれるので、不良品を掴まされる心配はありません。
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