交通事故で慰謝料はどれくらいもらえるのか?
ツイート交通事故で怪我をすると、相手の保険会社から治療費の他に「慰謝料」という名目のお金を受け取ることができます。
これは、精神的苦痛を受けたことによる賠償で、適切な金額を支払うことで苦痛を緩和させることを目的としたものです。
ただ、精神的な痛みは客観視できないものですから、自分と保険会社の認識に乖離があるかもしれません。なので、正当な慰謝料を受け取ることができるように、詳しい算定基準を知っておくようにしましょう。
慰謝料の種類について
まず、慰謝料の種類について知っておきましょう。慰謝料には、大きく分けて2つの種類があります。
それが、以下の2つですね。
傷害慰謝料 | 怪我の痛みや入通院による精神的苦痛を補償する |
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後遺傷害慰謝料 | 後遺症が残ったことによる精神的苦痛を補償する |
なお、慰謝料は人身事故の場合にしか補償されません。そのため、物損事故の場合だと、慰謝料が支払われないので注意してください。
ちなみに、「示談金」というのは、治療費や慰謝料などを含めた賠償金の総額を指します。示談金=慰謝料だと思っている人が多いので、その違いを知っておきましょう。
慰謝料の計算方法とは?
物損事故であれば、修理費や弁済費用などで正確な金額を出すことができますよね。しかし、精神的苦痛は人によって異なるので、その賠償金を割り出すのは容易ではありません。
なので、怪我の度合いによって、あらかじめ慰謝料の金額が定められています。それが、「入通院慰謝料算定表」と呼ばれるものですね。
1か月単位で基準値が定められており、端数は日割り計算となります。
たとえば、交通事故で「むち打ち」と診断されて、40日間の通院をしたとします。
すると、40日間は「1か月と10日」となるので、以下の計算式となりますよね。
19万円+(2月:36万円−1月:19万円)÷30日×10日=24万6,660円
ただし、上の表は裁判所基準となっています。任意保険会社の基準だと、これの6〜7割に抑えられてしまうことが多いです。
ですから、少しでも多く慰謝料をもらいたいなら、弁護士に相談して対応してもらいましょう。弁護士に交渉を代行してもらえば、金額の高い裁判所基準で慰謝料を請求することができます。
弁護士に依頼すると費用が掛かりますが、自動車保険の「弁護士費用特約」が利用できるので問題ありません。
もらえる慰謝料が数十万円以上の差になることもあるので、弁護士に相談したほうが得ですよ。
慰謝料はいつもらえるの?
死亡事故は別として、事故が起きた直後には、怪我の状態やどれくらいの入通院が必要なのかが分かりませんよね。
なので、しばらくの間は慰謝料を確定することができません。具体的には、症状固定になって、治療が終了したり、後遺障害に認定された時となります。
その時点で、即座に慰謝料が計算されて、加害者の保険会社から支払われることになるわけです。
死亡慰謝料 | 死亡時 |
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後遺傷害慰謝料 | 後遺障害等級が認定された時 |
傷害慰謝料 | 症状固定・完治となった時 |
また、人によって治療のスピードは異なりますし、病院の相性が悪かったりするかもしれません。そういった時には、入通院先の病院を変更することができます。
救急搬送されて入院してしまうと、最後までその病院で治療しないと思っている人が多いですね。しかし、そんなことは無いわけです。その病院が自分に合っていないと思ったのなら、転院の手続きを行うようにしてください。
親身になって治療してくれる病院でないと、完治が遅れますし、ストレスも溜まってしまうでしょう。
また、相性の悪い病院へ無理に通院していると、途中で嫌になって通うのを止めてしまうことがあります。すると、保険会社からの治療費が打ち切りとなってしまい、それだけ傷害慰謝料の金額も減ってしまうわけです。
だから、自分の納得のいく治療ができるように、しっかりと相談に乗ってくれる病院を見つけるようにしましょう。知人からの紹介や口コミなどを参考にして探すと良いと思います。