自動車保険を途中解約して乗り換える時の注意点

自動車保険を途中解約して乗り換える時の注意点

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自動車保険を他社に乗り換える方法は、非常に簡単です。基本的には1年契約となっているので、今の保険の満期日に合わせて新しい保険を契約すればいいだけです。

 

今の保険は満期になると自動解約されますから、自分で解約手続きをする必要はありません。等級も引き継ぐことができるので、保険料で損をすることは無いでしょう。

 

ただ、満期日の翌日から7日以内という期限があるので、そこは注意しないといけないですね。

 

新しい保険の申し込みをするときに、現在の保険の等級なども記載するはずです。すると、保険が開始するときには、「今の等級+1」から始めることができますよ。

 

ただし、「満期日の翌日から起算して7日以内」に、手続きを終わらせなくてはいけません。これを過ぎてしまうと、また6等級からやり直しとなるので注意してください。

 

引用:保険会社を変更しても等級を引き継ぐ方法とは?

 

しかし、今の保険を途中解約するのなら、少し手続きがややこしくなります。失敗すると等級がリセットすることもあるので、気を付けるようにしましょう。

 

 

自動車保険を途中解約するデメリット

 

満期での解約と比べて、途中解約はデメリットが多いです。なので、よほどの理由がない限りは、満期になるまで待つことをおススメしますね。大きなデメリットとしては、以下の3つがあります。

 

  • 解約返戻金が少なくなる
  • 等級アップが遅れてしまう
  • 手続きの手間がかかる

 

順に見ていきましょう。

 

 

解約返戻金が少なくなる

 

保険料を年払いで納めた場合には、未経過分の返金を受けることができます。しかし、単純に月割した金額よりも、大幅に減らされてしまいます。これは、「短期率」という利率が決められているためです。

 

短期率とは、満期日までの残り月数に応じて、返金する利率を定めたものとなります。たとえば、ソニー損保では、以下のようになっています。

 

期間 7日まで 15日まで 1か月まで 2か月まで 3か月まで 4か月まで 5か月まで 6か月まで 7か月まで 8か月まで 9か月まで 10か月まで 11か月まで 12か月まで
短期率 10% 15% 25% 35% 45% 55% 65% 70% 75% 80% 85% 90% 95% 100%

 

仮に、年間保険料が12万円の契約を8カ月で解約するとしましょう。

 

すると、【120,000円×(1−80%)=24,000円】の返戻金となるわけです。月割だと4万円ですから、16,000円の損ということになります。

 

自賠責保険の解約返戻金について

 

 

手続きの手間がかかる

 

自動車保険を途中解約するなら、自分で解約手続きをしなくてはいけません。それから新しい保険の契約を行うので、二度手間になってしまいます。

 

まず、解約手続きに関してですが、今の保険会社に連絡して解約の旨を伝えましょう。すると、解約申請書などの書類が自宅に送られてくるはずです。それに必要事項を記入して返送すれば、解約手続きは完了します。

 

それから、新しい保険の契約手続きを行いましょう。注意点としては、旧保険の解約日と新保険の始期日を同じ日にすることですね。そうしないと、保険の空白期間ができてしまいます。

 

その間に事故を起こすと、一切の補償が受けられません。

 

 

等級アップが遅れてしまう

 

契約の途中で自動車保険を乗り換えると、等級の進行に遅れが生じてしまいます。

 

現在の保険契約始期日:2月1日
他社に乗り換え日:7月1日

 

上のケースだと、翌年の7月1日に満期となり、等級が1つ上がることになります。保険を切り替えなければ、翌年の2月1日に等級が1つ上がるはずですよね。等級アップが5か月間遅れるので、それだけ余分に保険料を払わなくてはいけません。

 

 

保険期間通算特則を使えば等級で損しない!

 

先ほど、等級アップが遅れると説明しましたが、【保険期間通算特則】を使うという方法もあります。保険期間通算特則とは、新旧の保険契約を合算して1年契約とみなす制度です。

 

現在の保険契約始期日:2月1日
他社に乗り換え日:7月1日

 

先ほどのケースを例に出すと、「現在の保険:2月1日〜翌年の7月1日」と「新しい保険:7月1日〜翌年の2月1日」とで1年契約と計算されます。

 

そのため、翌年の2月1日で等級アップとなり、乗り換え前と変わらずに等級を上げることができるわけです。

 

途中解約によるデメリットを減らすことができるので、かなり便利な制度だといえるでしょう。ただ、使える保険会社が限られますから、事前に問い合わせるようにしてください。

 

 

車に乗らないなら中断証明書を取得する

 

車に乗る機会が無くなったときに、車を処分して自動車保険も解約することがあると思います。しかし、そんなときでも、自動車保険を解約してしまうのは勿体ないです。

 

何年も継続しているなら等級が高くなっているはずですし、保険を解約したら等級もゼロになってしまうからですね。なので、しばらく車に乗る予定がない時には、中断特則を申請しておきましょう。

 

中断特則とは、保険を解約しても最大10年間は等級を保持することができる制度のことです。申請することで「中断証明書」が発行されるので、それが等級の照明となります。

 

また車に乗るときに今の等級から再開できますし、自分の家族に等級を引き継ぐことも可能ですよ。申請は無料ですから、必ずやっておいてください。

 

中断証明書を利用して自動車保険の等級を維持する方法

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