自動車保険の見直しのポイントとは?保険料を安くする方法
ツイート日常の買い物や通勤からレジャーまで、我々の生活において車は欠かすことができませんよね。若者の車離れが問題になっていますが、それでも家庭にとっては車は必需品だと言えるでしょう。
しかし、ガソリンや駐車場、税金など、かなりの維持費が掛かってしまうことはネックだと思います。車の維持費を節約したいのなら、自動車保険の見直しを行ってみてください。
上手くいけば年間で数万円の節約になるので、大きくコストカットすることができるはずです。
値上げした自動車保険料
2012年9月において、損害保険料率算出機構による自動車保険の料率制度が改定されました。これによって、国内の損保会社は、保険料の値上げを行っています。
あるデータによると、代理店系の保険会社で平均3,000円の値上げ、ダイレクト系の保険会社で平均2,000円の値上げとなっているようです。月間にすると数百円ですが、これが毎年ですから相当な金額となるでしょう。
さらに、等級制度の改定も行われ、事故を起こした契約者に対する対応が悪くなってしまいました。具体的には、以下の通りです。
事故有係数(じこありけいすう)の新設
「事故有係数」とは、前年に事故を起こして保険を利用した人には、割高の保険料を設定するという制度です。一方、事故をしていない人に対しては、「無事故係数」が適用されて高い割引率となります。
従来の制度では、事故を起こすと3等級のダウンとなるだけで済みました。しかし、新制度においては、事故を起こすと3等級ダウンに加えて、3年間の割増料金が加算されるようになります。
つまり、同じ等級であっても、事故有係数と無事故係数では保険料が異なるというわけです。おおよそ、30〜50%ほども高くなってしまいます。
等級据え置き事故の廃止
以前は、保険を使っても等級が下がらないケースがありました。たとえば、飛び石によるガラスの破損や自然災害による被害などは、車両保険を使っても等級がダウンしなかったわけですね。
しかし、新制度においては、「1等級ダウン」としてカウントされるようになっています。
- 火災や爆発
- 盗難
- 飛び石や飛来物、落下物による窓ガラスの破損
- 落書きやいたずら
- 台風、竜巻、洪水、高潮
以上のようなケースで保険を使うと、1等級ダウン事故となります。さらに、1年間の事故有係数も加算されるので、保険料が割高となるわけです。
保険を利用すると負担額が増加するので、実質的には相当な保険料の値上げだと言えるかもしれません。
なので、少しでも負担を軽減するために、自動車保険の見直しを行いましょう。
ダイレクト型(通販型)の人気が高まっている
先述の通り、保険料の負担が増加することにより、ダイレクト型の自動車保険に乗り換える人が増えているようです。代理店型よりも割安の保険料となっているので、節約することができるからですね。
「保険スクエアbang」が実施したアンケートによると、64%の人が「保険料の安さ」を基準として自動車保険を選んでいることが分かりました。
テレビコマーシャルなどでも知名度が高くなっているので、ダイレクト系の人気が高まっているわけですね。代理店型と比較すると、年間数万円も安くなりますから、節約効果が非常に高いといえます。
ただ、保険会社によって料率が異なりますし、優遇している客層に違いがあります。そのため、同じ条件であっても、会社によって保険料が変わってくるわけですね。
一番安い自動車保険を見つけるためには、実際に複数の保険会社に見積もりを取るしかありません。実際の料金を比較しなければ、違いが分からないからです。
なので、一括見積もりサービスを利用しましょう。
自分の条件を入力するだけで、複数の保険会社の見積もりを一括で出すことができます。保険料の見直しには必須ですから、必ず利用することをおススメします。
保険会社を変えずに補償内容を見直してみる
代理店の担当者と長い付き合いだったり、今の保険会社が気に入っていたりなど、他の保険会社に乗り換えたくない場合もあるでしょう。
そういった時には、補償内容を見直すことで、保険料を安くすることができます。今のプランでは、不要な補償や特約を付けているかもしれません。そういった無駄を排除すれば、保険料はかなり下がるはずです。
保険料の大部分は車両保険!
保険料が高くなる原因として、車両保険に加入していることが挙げられます。どの損保会社でも車両保険は高額なので、真っ先に手を加えたい部分ですね。
一般車両保険に加入しているなら、「エコノミー」や「限定A」などのリーズナブルプランに変更してみましょう。
エコノミー | 車同士の事故にのみ車両の修理代が補償される |
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限定A | イタズラや自然災害、盗難などにのみ補償される |
基本的には、車同士の事故での損害が多くなるので、エコノミーに加入する人が多いと思います。
また、「免責金額」の設定も忘れてはいけません。免責金額とは、修理費の一部を自己負担することです。たとえば、免責を30万円の設定しておけば、100万円の損害が出た時に保険から70万円の補償が下りることになります。
免責金額が大きくなるほど、車両保険料を下げることができます。
自分への補償をシンプルに
事故で自分や同乗者が死傷した時に、「搭乗者傷害保険」と「人身傷害保険」が補償してくれます。それぞれから保険金が支払われるのですが、補償内容が重複しているので無駄な保険料を払っているかもしれません。
搭乗者傷害保険 | あらかじめ決められた保険金が支払われる。 |
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人身傷害保険 | 実際にかかった損害額が支払われる。記名被保険者と家族は、契約車両以外や歩行中の事故も補償される。 |
人身傷害保険の方が、手厚い補償を受けられるわけですね。なので、搭乗者傷害保険を外すことで、保険料を安くすることができます。
無駄な特約を外す
自動車保険には、色々な特約が用意されています。補償内容を拡充することができますが、あれこれ付帯しすぎると保険料が高くなってしまうわけです。だから、使わない特約は、できる限り外すようにしてください。
使用機会が少ない特約としては、以下のようなものがあります。
身の回り品担保特約 | 事故によって損害を受けた物品を補償してくれる。 |
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弁護士費用等担保特約 | 相手過失100%のもらい事故の時に、弁護士費用を補償してくれる。 |
代車費用担保特約 | 事故で車が使用不能になったり、盗難された時に、しばらくの間のレンタカー代を補償してもらえる。 |
自分のライフスタイルを考えて、不要だと思う特約は排除するようにしましょう。
保険の見直しをするタイミングとは?
いつか保険の見直しをしようと思っていても、なかなかタイミングが見つからないことがありますよね。
見直しの目安としては、ライフスタイルが変わったときです。今までと車の使い方が変わったときに、保険の内容も見直してみてください。
保険会社を変えるなら契約の更新時
代理店型からダイレクト型に変更するときなどは、契約の更新時に行うようにしてください。契約の途中でも変更は可能ですが、等級が据え置きとなってしまいます。ノンフリート等級は、契約の更新ごとにアップしていくからですね。
たとえば、現在10等級で更新時に変更すれば、11等級から始めることができます。しかし、10等級で契約の途中で変更すると、次の保険会社でも10等級からとなってしまうわけです。
これだと損をしてしまいますので、気を付けるようにしてください。
車を買い替えたとき
新しく車を買い替えたときには、保険会社に連絡をしないといけません。その時に、補償内容の見直しもやってしまいましょう。
あまり人気のない車種であれば、盗難のリスクが少ないので車両保険をエコノミーにしても良いと思います。ABSやイモビライザーなどの安全装備が付いているなら、保険料の割引を受けることができます。
また、次の車をセカンドカーにするなら、セカンドカー割引を受けることも可能です。新車での購入であれば、新車割引などもありますね。
運転する人が増えたとき・減ったとき
一番よくあるケースとしては、子供が免許を取ったときですね。自分の車を子供も運転するようになったなら、年齢制限と運転者の範囲を変えないといけません。
たとえば、今まで父親のみが乗っていた車で、子供が運転するようになった時を想定します。すると、年齢条件を「35歳未満不担保」から「全年齢担保」に、運転者の範囲を「運転者本人限定」から「運転者家族限定」に変更するべきです。
今までよりも保険料が高くなりますが、そうしないと子供が事故を起こしたときに補償されません。なので、必ず変更を行いましょう。
逆に、子供が独立して家から出て行ったなら、設定を元に戻してください。年齢条件を「35歳未満不担保」、運転者の範囲を「運転者本人限定」にすれば、保険料が安くなります。
車通勤をしなくなった
会社の規則が変わったり、転勤をしたりなどで、車通勤をしなくなることがあるかもしれません。そういった時にも、補償を見直すことで、保険料を節約することができますよ。
具体的には、車の使用目的を「通勤・通学」から「日常・レジャー」に変更するわけです。そうすれば、保険料が数%安くなるわけです。
車通勤をしなくなれば、年間の走行距離も少なくなりますよね。ダイレクト系の自動車保険では、走行距離が少ないほど割引を設定しています。なので、設定距離を減らすことで、保険料が安くなるはずです。
ゴールド免許を取得した時
免許の更新から5年以上無事故無違反だと、ゴールド免許を取得することができます。これは優良ドライバーの証なので、自動車保険でも「ゴールド免許割引」を受けることが可能です。
保険会社に申告すれば、次回の更新時から保険料が10%ほど安くなります。18歳で普通免許を取得すれば、最短で24歳でゴールド免許になるはずです。
車の価値が下がったとき
車を新車で購入した時には、車両保険に加入する人が多いと思います。しかし、何年も乗り続けていれば、車の価値が下がるので補償額も下がってしまいます。もしかすると、保険料に見合った補償が受けられないかもしれません。
なので、乗っている車が古くなってきたなら、車両保険を外すという選択も悪くないでしょう。高額な保険料を支払うよりも、自費で修理したほうが安くなる可能性もあります。
以上、自動車保険の見直しについて解説をしました。適切な保険プランを選択すれば、年間で数万円の節約をすることができます。かなり大きな金額だと思いますから、しっかりと見極めるようにしてください。